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魔女の宅急便の舞台(ガムラスタン・ゴットランド)へ行ってみた!

ジブリ作品『魔女の宅急便』の舞台として、多くのファンに親しまれているスウェーデンのガムラスタンとゴットランド。

実際に訪れると、映画の世界観を彷彿とさせる中世の街並みや美しい海岸線が広がり、まるでキキの住む街に迷い込んだかのような感覚を味わえます。

今回の記事では、そんな魅力あふれるガムラスタンとゴットランドの見どころやアクセス方法について詳しくお伝えします。

ガムラスタンとは?(ストックホルムの魅惑の旧市街)

ガムラスタンは「旧市街」とも呼ばれる、ストックホルムの歴史的中心地であり、ヨーロッパでも最もよく保存された中世の街並みのひとつです。13世紀に遡るこの地区は、スウェーデンの首都が誕生した場所であり、石畳の細い路地、カラフルな建物、壮大な歴史的建造物が魅力のエリアです。

ガムラスタンの最大の特徴は、その美しい建築です。建物は黄色やオレンジ、赤などの暖かみのある色合いで統一されており、まるでおとぎ話のような雰囲気を漂わせています。また、この地区にはヨーロッパ最大級の宮殿のひとつである「ストックホルム王宮」や、13世紀に建立された「ストックホルム大聖堂」など、数々の歴史的建造物が存在します。

ガムラスタンは「北欧のヴェネツィア」とも呼ばれ、その美しい水辺の景観が特徴です。スタジオジブリの名作映画『魔女の宅急便』の舞台としても知られており、映画の街並みを彷彿とさせる景観を求めて多くのファンが訪れます。歴史的な背景だけでなく、ガムラスタンには魅力的なカフェや職人の工房、隠れ家的な小道が点在しており、訪れる人々を中世の世界へと誘います。

ストックホルムからガムラスタンへのアクセス

地下鉄の「ガムラスタン(Gamla Stan)」駅

ガムラスタンはストックホルム中心部に位置しており、市内のどこからでも簡単にアクセスすることができます。最も一般的なアクセス方法は公共交通機関の利用です。

ストックホルム地下鉄(トンネルバナ)には「Gamla Stan(ガムラスタン)」駅があり、中央駅「T-Centralen(T-セントラレン)」から赤線または緑線で1駅の距離にあります。移動時間はわずか数分と非常に便利です。

また、徒歩でもアクセス可能です。ストックホルムの中心部にある「セルゲル広場」から歩いて約10〜15分で到着します。途中、橋を渡るルートでは美しい水辺の景色を楽しむことができるため、散策を兼ねた移動にも最適です。

さらに、ボートツアーを利用するのもユニークな選択肢です。ストックホルム市内にはさまざまな観光船やフェリーが運航しており、水上から市内の景色を楽しみながらガムラスタンに向かうことができます。

地下鉄、徒歩、ボートのいずれを選んでも、ガムラスタンは簡単にアクセスできる魅力的なエリアです。

ガムラスタンの見どころと魅力

ガムラスタンの最大の魅力は、まるで時代を遡ったかのような雰囲気を味わえることです。石畳の小道を歩けば、中世の街並みに迷い込んだような感覚になります。特に印象的なのは、ガムラスタンにある路地で、まるで秘密の通路を進むようなワクワク感を味わえます。また、ガムラ・スタンには小道の幅がわずか90センチメートルしかない「モーテン・トローツィグの小道(Mårten Trotzigs Gränd)」も有名です。

また、ガムラスタンのランドマークともいえる「ストックホルム王宮(Kungliga slottet)」は必見です。600以上の部屋を有する壮大な宮殿で、スウェーデン王室の公邸として使用されています。宮殿内には豪華な装飾が施された広間や、王冠や宝飾品が展示された宝物庫、歴史ある王室礼拝堂などがあり、見どころが豊富です。特に、宮殿前で行われる「衛兵交代式」は、格式ある伝統的な儀式として観光客に人気があります。

次に訪れたいのは、ガムラスタンの中心部にある「ストートリエット広場(Stortorget)」です。周囲を色鮮やかな商人の家に囲まれたこの広場は、絵葉書のように美しい光景が広がっています。歴史的には、1520年に「ストックホルムの血浴」と呼ばれる事件が起こった場所でもあり、当時のデンマーク王がスウェーデンの貴族を処刑した悲劇の舞台でもあります。しかし現在では、多くの観光客が集まり、カフェやレストランでくつろぐ賑やかなスポットとなっています。

この広場には「ノーベル賞博物館(Nobel Prize Museum)」があります。ここでは、アルベルト・アインシュタインやマリー・キュリーをはじめとする歴代の受賞者の業績が紹介されており、科学や文化の発展に貢献した人々の功績を学ぶことができます。

また、ガムラスタンには個性的なショップが多く並んでいます。手作りの工芸品やアンティーク雑貨、スウェーデンの伝統的なお土産を扱う店が数多くあり、特に「クリスマスショップ」は一年中営業しているため、可愛らしいスウェーデンのクリスマス飾りを購入することができます。

『魔女の宅急便』のファンにとって、ガムラスタンはまさに夢のような場所です。曲がりくねった小道、カラフルな建物、そして運河沿いの景色は、映画の世界そのもの。街を歩いていると、キキが屋根の上を飛び回り、黒猫のジジがショーウィンドウから覗いているような気分になります。

ガムラスタンは、単なる観光地ではなく、歴史・文化・ファンタジーが融合した特別な場所です。壮麗な宮殿を眺めたり、小道を歩いたり、カフェでくつろいだりと、どんな過ごし方をしても、忘れられない体験ができる魅力あふれるエリアです。

ゴットランドとは?(魔女の宅急便の舞台となった魅惑の島)

ゴットランドはスウェーデン最大の島で、バルト海に位置する歴史豊かな地域です。この島は、壮大な自然景観と中世の街並みが融合したユニークな魅力を持っています。歴史はバイキング時代にまで遡り、古くから文化・貿易の中心地として栄えてきました。戦略的に重要な位置にあったゴットランドは、中世ヨーロッパの貿易同盟「ハンザ同盟」においても重要な役割を果たしました。

島で最も有名な都市はヴィスビー(Visby)で、ここはユネスコ世界遺産にも登録されています。中世の雰囲気を色濃く残す街並みは、石畳の小道、古い城壁、歴史的な教会などが点在し、「バラと廃墟の街」とも称されています。特に夏のシーズンには、美しい花々が街を彩り、フォトジェニックな景色が広がります。

さらに、ゴットランドは独特な自然景観も魅力の一つです。島には「ラウカール(Raukar)」と呼ばれる石灰岩の奇岩が点在し、荒々しい海岸線や穏やかな牧草地が広がっています。また、スウェーデン本土とは異なる「ゴットランド方言(Gotländska)」が話されているのも特徴です。歴史、自然、文化が見事に調和したゴットランドは、訪れる人々に特別な体験を提供してくれる場所です。

ストックホルムからゴットランドへのアクセス

ゴットランドへのアクセス方法は、フェリーと飛行機の2つの選択肢があります。

最も一般的なのはフェリーでの移動です。ストックホルムの南約1時間の場所にある「ニネスハムン(Nynäshamn)」の港からヴィスビー行きのフェリーが出航しています。所要時間は約3時間で、バルト海の美しい景色を眺めながら快適に移動できます。船内にはレストランや売店、リラックスできる座席エリアもあり、観光気分を楽しみながら移動できます。

より短時間で移動したい場合は、飛行機を利用するのがおすすめです。ストックホルム・アーランダ空港(Arlanda)またはブロンマ空港(Bromma)からヴィスビー空港までの直行便が運航しており、飛行時間はわずか40分ほどです。

島内の移動にはレンタカーやバス、または自転車を利用するのが便利ですが、ヴィスビーの中心部は徒歩でも十分に観光できます。

ゴットランドの見どころと魅力

ゴットランドは、『魔女の宅急便』の世界観を体感できる特別な場所です。特に島の中心都市ヴィスビー(Visby)は、映画に登場するコリコの街並みを彷彿とさせる風景が広がっています。ジブリの宮崎駿監督は、実際にゴットランドを訪れ、その中世の街並みや海辺の景色からインスピレーションを得たといわれています。街を歩けば、キキがほうきで飛んだ上空からの視点を想像したり、ジジと一緒に駆け回ったような路地を見つけたりと、映画の世界に入り込んだような気分を味わえます。

まず、ヴィスビーのシンボルである中世の城壁は、まるでコリコの町を囲む要塞のようです。13世紀に建てられたこの城壁は全長約3.5kmにもおよび、街をぐるりと取り囲んでいます。高台から街並みを見下ろすと、赤い屋根と石畳の道が広がり、映画のワンシーンのような美しい風景が目の前に現れます。

また、ヴィスビー旧市街の中心にある石畳の道や細い路地は、まるでキキが配達の途中で通った道のようです。カラフルな家々が並び、窓辺には花が飾られ、どこかノスタルジックな雰囲気が漂います。特に、坂道の多い街並みは、キキがほうきで飛びながら行き交うシーンを思い出させます。

さらに、港の風景も『魔女の宅急便』の世界観と深く結びついています。映画の中でキキが船着き場を見つめるシーンや、海風を感じながら歩く場面は、まさにヴィスビーの港そのものです。バルト海に面したこの街は、古くから交易の拠点として栄え、多くの船が行き交ってきました。港のベンチに座って海を眺めれば、キキが町に来たばかりのころの気持ちを想像できるかもしれません。

また、映画の中でキキが出会う人々の温かさも、ゴットランドではリアルに体験できます。ヴィスビーのカフェや雑貨店の店主、地元の人々はとても親切で、まるで映画の中のパン屋のオソノさんのように、旅人を温かく迎えてくれます。おすすめは、ヴィスビーの歴史あるカフェで「フィーカ(Fika)」を楽しむことです。スウェーデンの伝統的なお茶の時間で、コーヒーとシナモンロールを味わいながら、キキの気持ちに浸るのも素敵な体験です。

さらに、ゴットランドの伝統料理も映画の世界観とつながる要素の一つです。特に、「サフランパンケーキ(Saffranspannkaka)」は、スウェーデンならではのスイーツで、まるで映画の中でキキが食べていそうな温かみのあるデザートです。サフランとアーモンドを使った甘いパンケーキに、ホイップクリームとベリージャムを添えていただくこの料理は、映画の優しい世界観とリンクするような味わいです。

ゴットランドは、『魔女の宅急便』の世界をリアルに感じることができる特別な場所です。ヴィスビーの石畳の路地を歩き、港を眺め、カフェでのんびり過ごすことで、キキが新しい街で奮闘しながら成長していく姿を追体験できます。ジブリファンにとっては、まさに夢のような旅先といえるでしょう。

総評(まとめ)

スウェーデンのガムラスタンとゴットランドは、中世の雰囲気と美しい景観が魅力の観光地です。

ジブリ映画『魔女の宅急便』のモデルとなった風景を実際に歩くことで、映画の世界に入り込んだような特別な体験ができます。石畳の路地を歩き、海を眺めながらカフェで一息つけば、キキの気分を味わえるかもしれません。

歴史とファンタジーが交差するこの2つのスポットを、ぜひ一度訪れてみてください。