フィンランド旅行記13回目となる今回は、世界的に有名な「サンタクロース村」を訪れました。
雪に覆われた幻想的な風景と、本物のサンタクロースに会える特別な体験が魅力のこの村は、クリスマスシーズンには特に多くの観光客で賑わいます。
そんなサンタクロース村の見どころや楽しみ方、訪問時の注意点などを詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
サンタクロース村とは？
サンタクロース村は、フィンランド北部のロヴァニエミにあるクリスマスをテーマにした観光スポットで、世界中の人々に「サンタクロースの公式な故郷」として知られています。北極圏上に位置し、一年を通してサンタクロースの世界を楽しむことができる特別な場所です。
この村の歴史は1950年に遡ります。当時、アメリカのファーストレディ、エレノア・ルーズベルトがロヴァニエミを訪問した際、歓迎のために小さなキャビンが建てられました。このキャビンが観光地として人気を集め、1985年に現在の「サンタクロース村」として正式にオープンしました。それ以来、毎年数十万人の観光客が訪れる人気スポットとなっています。
サンタクロース村の見どころは多く、サンタクロースに直接会える「サンタクロース・オフィス」、世界中の子どもたちから手紙が届く「サンタクロース中央郵便局」、北極圏の境界線を越える体験ができる「アークティック・サークル・ライン」などがあります。
また、地下に広がるクリスマステーマパーク「サンタパーク」では、エルフの学校やジンジャーブレッド作り体験などが楽しめます。冬にはトナカイやハスキー犬のそり体験、さらにはオーロラ観賞など、フィンランドならではの魅力も満喫できます。
アクセス方法
サンタクロース村は、フィンランド・ロヴァニエミに位置し、ロヴァニエミ市内中心部やロヴァニエミ駅から約8km（5マイル）の距離にあります。以下の交通手段でアクセス可能です。
バスでのアクセス
路線バス（8番）: ロヴァニエミ市内中心部とサンタクロース村を結ぶ路線で、1日に複数回運行。所要時間は約20分。
サンタクロース・エクスプレスバス: 観光客向けの特別バスで、ロヴァニエミ市内からサンタクロース村や周辺の観光スポットへ運行。
電車でのアクセス
最寄り駅: ロヴァニエミ駅（サンタクロース村から約8km）
サンタクロース村までの直通列車はないため、駅からはバスまたはタクシーを利用。
タクシー・Uberでのアクセス
ロヴァニエミ市内中心部からのタクシー/Uber: 約10〜15分、料金は20〜30ユーロ程度。
ロヴァニエミ空港、鉄道駅、市内中心部にタクシー乗り場あり。
飛行機でのアクセス
最寄り空港: ロヴァニエミ空港（RVN）（サンタクロース村から約3km）
空港からタクシー/Uberで約5分。
一部ホテルではサンタクロース村への送迎サービスを提供。
徒歩でのアクセス
ロヴァニエミ市内中心部や鉄道駅からの徒歩移動は非推奨。距離は約8kmで、徒歩の場合は1時間30分以上かかる。
サンタクロース村へのアクセス方法は多様なので、旅行プランに合わせて最適な手段を選びましょう。
予約の有無・待ち時間・行列
サンタクロース村への入場に予約は不要ですが、一部のアクティビティやツアーは事前予約が推奨されます。特にトナカイやハスキーのそり体験、特別なディナー、ガイド付きツアーなどは人気が高いため、早めの予約がオススメです。
サンタクロースに会うための「サンタクロース・オフィス」では、特に12月のクリスマスシーズンには長蛇の列ができることがあり、待ち時間は30分から1時間以上になることもあります。混雑を避けるには、平日や朝早い時間、またはクリスマスシーズン以外（1月〜3月）の訪問がオススメ。
入場料・チケット料金
サンタクロース村への入場は無料で、村内の散策や北極圏のラインを越える体験、サンタクロース中央郵便局の見学なども自由に楽しめます。
サンタクロース・オフィスでのサンタとの対面も無料ですが、記念写真を撮影する場合は公式の写真パッケージ（有料）を購入する必要があります。
サンタパーク（クリスマステーマパーク）の入場料は、大人39.5ユーロ、子ども（3〜12歳）33.5ユーロ、3歳未満は無料。チケットにはワークショップやアクティビティへの参加が含まれています。
その他のアクティビティの料金は以下の通り。
トナカイやハスキーのそり体験: 短距離の体験は20〜30ユーロ程度、本格的なツアーは100ユーロ以上
スノーモービルツアー: 短時間のツアーは50〜80ユーロ程度、長距離ツアーは150ユーロ以上
営業時間・定休日
サンタクロース村は年中無休で営業しており、基本的な営業時間は10:00〜17:00ですが、季節によって異なります。
例えば、サンタクロース・オフィス（サンタとの対面エリア）の営業時間は以下の通りです。
- 1月〜5月：10:00〜16:00
- 6月〜8月：10:00〜17:00
- 9月〜11月：10:00〜16:00
- 12月（ピークシーズン）：9:00〜19:00
サンタクロース中央郵便局は通年営業で、営業時間は10:00〜17:00ですが、12月は特別に延長されることがあります。
サンタパークは冬季限定（11月〜1月初旬）で営業。
トナカイやハスキーのそり体験は主に冬（12月〜3月）に楽しめますが、積雪状況により異なります。
サンタクロース村へ行った感想・見どころ
サンタクロース村は、フィンランドのロヴァニエミに位置し、まさに冬のワンダーランドのような場所でした。到着した瞬間から、クリスマスらしい華やかな装飾と幻想的な雪景色に囲まれ、一気にホリデームードに引き込まれます。村の入口には北極圏を示す看板があり、多くの観光客が記念撮影をしていました。
村内の一番の目玉はやはり「サンタクロース・オフィス」です。ここでは、世界中の子どもたちの憧れであるサンタクロースと直接対面することができます。サンタは大きな椅子に座っており、温かく迎えてくれました。写真撮影は有料ですが、一生の思い出になる貴重な体験です。サンタクロースと話す時間は短いものの、丁寧に対応してくれ、特別な瞬間を楽しめました。
もう一つの見どころは「サンタクロース中央郵便局」です。この郵便局では、実際に北極圏から手紙を送ることができ、特別な消印が押されたクリスマスカードを購入できます。観光客向けに多くの可愛らしいポストカードが販売されており、自分用にもお土産にも最適でした。店内には、世界中の子どもたちから届いた手紙が壁一面に飾られていて、サンタクロースの存在が多くの人々に愛されていることを実感しました。
さらに、村内にはトナカイやハスキー犬と触れ合えるアクティビティが豊富にあり、冬ならではのそり体験を楽しむことができます。トナカイそりはフィンランドらしい伝統的な体験で、静かな雪景色の中を進む時間はとても神秘的でした。一方、ハスキー犬のそりはスピード感があり、アクティブに楽しめるアクティビティとして人気があります。
村全体は非常にフォトジェニックで、雪に覆われた木々やカラフルなイルミネーションが美しく、どこを見てもまるで絵本の中にいるような雰囲気でした。夜になるとライトアップが施され、さらに幻想的な光景に変わります。クリスマスシーズンの訪問なら、より一層特別な雰囲気を味わうことができます。
残念だった所・注意点
一方で、サンタクロース村にはいくつかの注意点もありました。まず、観光客が非常に多く、特にクリスマスシーズンには混雑が激しくなります。サンタクロース・オフィスでは長蛇の列ができ、週末や祝日は1時間以上待つこともあるため、朝早く訪れるか、比較的空いている時期を選ぶのが賢明です。また、飲食店やカフェも混み合い、食事をするために長時間待つことがありました。
次に、物価が非常に高いことも気になりました。入場自体は無料ですが、サンタとの写真撮影、アクティビティ、お土産などの費用は全体的に高めに設定されています。例えば、サンタとの写真1枚が40〜50ユーロ、ハスキー犬やトナカイのそり体験も100ユーロ程度かかるため、複数のアクティビティを楽しむとかなりの出費になります。
また、冬の寒さは厳しく、防寒対策をしっかりしておかないと長時間の滞在が難しいと感じました。気温は日によって変動が大きく、-2度から-25度まで下がることもあります。特に、待ち時間が長い場合は手足が冷えやすいので、カイロを多めに持参し、防寒具をしっかり準備することが重要です。
さらに、トイレの数が少なく、清潔さに欠ける点も残念でした。混雑しているため、利用するのに時間がかかることが多く、特に観光客が多い時期には行列ができていました。トイレの管理が行き届いていないため、衛生状態があまり良くないと感じる場面もありました。
バスの本数が限られており、移動が少し不便に感じることもありました。特に帰りの時間帯にはバスが混雑し、満員で乗れないこともあったため、タクシーやレンタカーの利用も検討した方が良いかもしれません。バスを利用する場合は、余裕を持って移動する計画を立てることをおすすめします。
サンタクロース村は全体として非常に魅力的な観光地ですが、混雑や物価の高さ、寒さ対策など、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。訪問する際は、計画をしっかり立てて、快適に楽しめるよう準備することが大切です。
総評
サンタクロース村は、クリスマスの雰囲気を一年中楽しめる魅力的な場所でした。本物のサンタクロースに会える貴重な体験や、幻想的な雪景色、ユニークなアクティビティなど、多くの見どころがあります。
一方で、混雑や物価の高さ、寒さへの対策はしっかり考えておく必要があります。計画的に訪れることで、より快適に楽しめるでしょう。
フィンランド旅行の際には、ぜひ訪れてほしいスポットです。
