
スウェーデン旅行記7回目の今回は、ストックホルムにある世界最古の野外博物館「スカンセン」を訪れました。スウェーデンの伝統文化や歴史が凝縮されたこの博物館では、まるで過去にタイムスリップしたかのような体験ができます。
さらに、北欧ならではの動物とのふれあいや、美しい景観、季節ごとのイベントも充実しており、一日中楽しめる観光スポットです。
実際に訪れて感じた魅力や注意点について、詳しくお伝えします。
スカンセンとは(歴史・背景)

スカンセン(Skansen)は、スウェーデンの首都ストックホルムにある世界最古の野外博物館です。1891年10月11日にアルトゥール・ハゼリウスによって設立され、産業化以前のスウェーデンの伝統的な暮らしを保存・紹介するために作られました。館内にはスウェーデン各地から移築された150以上の歴史的建造物があり、訪れる人々にスウェーデンの歴史と文化を体験できる環境を提供しています。
さらに、スカンセンには北欧固有の動物が飼育されている動物園も併設されており、クマやヘラジカ、オオヤマネコなどを見ることができます。「スカンセン」という言葉は、中央・東ヨーロッパやアメリカなどで、野外博物館や歴史的建造物群を指す一般的な名称としても使われるようになっています。
アクセス方法

スウェーデン・ストックホルムにあるスカンセンへのアクセス方法をご紹介します。さまざまな交通手段が利用できるため、自分に合った移動方法を選びましょう。
トラム(路面電車)でのアクセス
トラム7番線を利用すると、セーデルマルム広場(Sergels Torg)やドラマーテン劇場(Dramaten Theatre)からスカンセンへ直接アクセスできます。
「Skansen」停留所で下車。約9分間隔で運行されており、所要時間は約9分です。
バスでのアクセス
バス67番線がスカンセンの最寄りバス停まで運行しています。T-Centralen Spårv駅から乗車し、Ambassaderna停留所で下車。そこからスカンセンまでは徒歩数分。
運行間隔は約20分で、所要時間は約11分です。
フェリーでのアクセス
「Djurgården フェリー」を利用すると、水上からの移動も楽しめます。
出発地はスルッセン(Slussen)で、スカンセンの最寄り桟橋であるAllmänna Grändに到着。フェリー下船後、徒歩約5分でスカンセンに到着します。
メトロ(地下鉄)+徒歩でのアクセス
地下鉄レッドライン(Red Line)を利用し、「Karlaplan(カールプラン)」駅で下車。
駅を出たらNarvavägen通りを歩き、橋を渡ってユールゴーデン島(Djurgården)へ進みます。そのまま直進し、徒歩約15~20分でスカンセンに到着します。
それぞれのアクセス方法を活用して、スカンセンへの訪問をお楽しみください!
予約・待ち時間
スカンセンの入場には事前予約は必要なく、当日窓口でのチケット購入も可能です。また、オンラインでの事前購入もできます。
待ち時間や行列についての公式情報はありませんが、観光シーズンや特別イベント時には混雑が予想されるため、早めの来場をオススメします。
入場料金

入場料は時期によって異なります。最新の料金情報は以下の通りです。
【1月7日~4月29日】
- 大人:220SEK
- 子ども(4~15歳):85SEK(4歳未満は無料)
- 学生・シニア・団体料金:200SEK
【4月30日~9月28日】
- 大人:265SEK
- 子ども(4~15歳):80SEK(4歳未満は無料)
- 学生・シニア・団体料金:245SEK
スカンセンでは現金の取り扱いがなく、カード支払いのみとなるため注意が必要です。
開館時間
営業時間は季節によって変動します。主な開館時間は以下の通りです。
【1月7日~4月29日】
- 平日:10:00~15:00
- 週末:10:00~16:00
- 冬休み(2月22日~3月2日):10:00~16:00
- イースター休暇(4月12日~21日):10:00~16:00
【4月30日~6月1日】
- 毎日:10:00~17:00
- ヴァルプルギスの夜(4月30日):10:00~21:00
【6月2日~8月31日】
- 毎日:10:00~18:00
- スウェーデン国民の日(6月6日):10:00~20:00
- 夏至前夜(6月20日):10:00~20:00
- 火曜シングアロング(6月24日~):10:00~20:00
- ダンスイベント・コンサート開催時:22:00まで
【9月1日~9月28日】
- 毎日:10:00~17:00
【9月29日~翌年1月6日】
- 平日:10:00~15:00
- 週末:10:00~16:00
- 秋休み(10月25日~11月2日):10:00~16:00
- クリスマスマーケット(11月28日~12月21日)
- 金・土:10:00~18:00
- 日:10:00~16:00
- クリスマスイブ(12月24日):10:00~14:00
- クリスマス休暇(12月25日~翌年1月6日):10:00~16:00
- 大晦日(12月31日):10:00~16:00、20:00~24:00
営業時間は変更になる可能性があるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
スカンセンの詳細情報や最新イベント情報については、公式サイト(Skansen公式ウェブサイト)をご覧ください。
スカンセンの見どころ・感想

スカンセンは、ストックホルムにある世界最古の野外博物館で、スウェーデンの伝統文化や歴史的な生活様式をリアルに体験できる魅力的なスポットです。広大な敷地内には150以上の歴史的建造物が移築・保存されており、まるでスウェーデンの過去にタイムスリップしたかのような気分を味わえます。

入口を抜けると、古い町並みが広がり、パン屋やガラス工房、農家などが立ち並んでいます。特に、ガラス吹き工房では職人が実際に作業をしている様子を間近で見られ、パン屋では焼きたてのパンや伝統的なスウェーデン菓子を購入できます。さらに、スタッフが当時の衣装を着て実演をしており、まるで生きた歴史を見ているような感覚になります。

また、スカンセンには動物園も併設されており、北欧の野生動物や農場の動物とふれあうことができます。ヘラジカやクマ、オオヤマネコなどの北欧ならではの動物が展示されており、一部のエリアでは羊やヤギに触れることも可能です。特に、子ども連れの家族にとっては楽しいアクティビティの一つになるでしょう。

スカンセン内にはカフェやレストランも充実しており、スウェーデンの伝統料理を味わうことができます。特に、スカンセン内のカフェは、古民家風の建物の中でゆったりと過ごせる雰囲気があり、歴史を感じながら食事を楽しめるのが特徴です。園内は広いため、食事や休憩を挟みながらのんびりと過ごすのがおすすめです。
景観も素晴らしく、高台に位置しているため、園内の一部からはストックホルム市街の美しい眺望を楽しむことができます。展望スポットから見下ろすストックホルムの街並みや、遠くに見えるバルト海の風景は、写真映えするポイントとしても人気があります。
残念だった所・注意点

スカンセンはとても広大なため、すべてを見て回るには少なくとも3〜4時間は必要です。事前に見たいエリアを決めておかないと、時間が足りなくなってしまう可能性があるので、訪れる際は計画的に回ることをおすすめします。また、敷地内には坂道や階段が多いため、歩きやすい靴を履いて行くと快適に過ごせます。
冬季に訪れる場合、一部の建物や展示が閉鎖されていることがあるため、事前に公式サイトで確認しておくと安心です。特に、トナカイなどの一部の動物は冬季には園内にいない場合もあるため、期待している動物が見られない可能性があります。
また、園内の飲食店は少し値段が高めで、ファストフードでも割高に感じることがあります。食事を園内で済ませたい場合は、事前に予算を考えておくか、軽食を持参するのも良いかもしれません。
さらに、スカンセンには動物園エリアとは別に水族館が併設されていますが、こちらは入場料とは別料金となるため、訪れる際は追加料金が発生することを念頭に置いておくとよいでしょう。
総評
スカンセンは、単なる博物館ではなく、スウェーデンの歴史・文化・自然が一体となった特別な空間でした。敷地内には昔ながらの家屋や伝統工芸の工房が点在し、どこを歩いても新しい発見があります。
また、動物園の要素も兼ね備えているため、大人から子どもまで楽しめる点も魅力のひとつです。
ただし、敷地が広いため、事前に見どころを決めて訪れるのがポイント。時間をかけてじっくり楽しむことで、より充実した体験ができるでしょう。